おっさん看護師、ワーホリ豪州ホスピタルで働く

オーストラリアでワーホリ~東京オリンピックボランティア活動までの2年間をつづる

ファームワークを求めケアンズからイニスフェールに向かう

 

2018年5月下旬現在、ケアンズに仕事はない。

 

あるにはあるだろうが宿泊するカラヴェラのバッパーほとんどが求職中。

 

ここにいてもしようがないと思い、たまたまであった日本人から得た情報を元にバナナファームがある街イニスフェールに向かうことにする。

 

 

目当ての宿、バックパッカーズシャックにひたすら電話をかけ続けたらとりあえず部屋を用意できるとのこと。

 

5,6回は電話をかけたと思うが、不在、または応答があっても部屋が埋まっているとのことで対応してくれなかった。

 

着いてから知ったが空き部屋はあるが面倒なのかすぐには宿をとらせてもらえなかった。(のちに思えば仕事がないこともすぐに泊まらせなかった理由の一つだろう)

 

バスで片道一時間、道のりにはサトウキビ畑が並んでいた。酪農以外特に大きな産業はなさそうな平らな土地が広がっている。

 

牛とサトウキビを抜け小さな田舎町イニスフェールニついた。

メインの通りにはコールス、ウールワース、Kマート、電気屋。生活に必要なものは一通り揃っているよう。

 

宿から何時につくか連絡してくれとメッセージが入る。(オーストラリアではテキストメッセージのやり取りが一般的)

あと少しで着くようだと伝えると、“降りたらそこで待っていてくれ”と言われる。そことは一体どこなのか釈然とせず「だれか迎えに来るのか」尋ねると「いや、今そちらに向かっているから待っていてくれ」との返答、答えになっていない。

 

彼女が意図したのはそこ―宿、であると少したってから考えついた。

“宿まで歩いていく“と伝えると、“わかった。“と

宿の看板が見えてくると同時に一台車が駐車してきた。電話をしながら中から女性が出てきたのでハイと声をかけるが無反応で電話越しの相手と会話を続ける。

 

f:id:shogo-kamioka:20180608140023j:plain

私は宿の入り口に向かい歩みを進めると、彼女もそれに追随する。どうやら彼女がメッセ―ジの相手らしいが挨拶どころか目も合わせずカウンターのなかえすーと吸い込まれていった。

笑顔の一つもない、笑顔を形作る顔の筋肉を一切駆使せずに話を始める、

「四時半にまたくるからこの用紙に記入して、荷物はこれを使って、あとはよろしく、忙しいの。」

 

ホスピタリティとはこのことである。

(彼女の“接客“?の悪さが宿の悪評につながっていることを後に知る。他のホステルに住む住人からシャックに一度訪れたがレセプションの女性の態度悪く宿泊を断念したとのこと)

 

大変なところに来てしまった気がしたがもう手遅れである。覚悟はしていた。

指示された部屋に入ると衣類が方々に散った、雑居房のような部屋。

f:id:shogo-kamioka:20180608135405j:plain

f:id:shogo-kamioka:20180608135352j:plain

 

開いているベッドは一つ。特に人影はない。シーツを敷いていると数人が現れる。同室者、イスラエル人のラズ、アメリカ人のパリス、イギリス人のジェームス、イーサン、ダン。どこのなまりかわかない英語が飛び交う。ずいぶんと異世界に連れられてきてしまった。

住人の様子はたいそう社交的でいい。みなフレンドリーに話しかけてくる。同室にとりあえず日本人はいない。そうこうしているとファーム仕事のマネージャー、ニックが現れる。気さくな人柄だが中身が読めん。明日から仕事をやる。ウルグアイオーガスティンと一緒にバウンディングをするとのこと、ラテン系の気さくなやつだ。必要なものは長い靴下、それ以外はいらないどうせ汚れるからとのこと。

 

なるほど、新しく安い服を買うことにする。ここで仕事をするうえでいずれ必要になるだろう。お気に入りの服をダメにしたくないし彼の言う通り、他の宿泊者を見ているとやたら服が汚れている人たちが目に付く。明日様子を見て新たに服を買いたそう。

 

とりあえず、このベッドは揺れる、下で寝る人が寝返りを打つたびにミシミシと音をたてながら震度3の揺れを観測、これが夜通し続く。

明日はどんな仕事内容になるのか。